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Featured Creator
クリエイター: ダン・キム(Dan Kim)
URL: http://manga.clone-army.org/
テーマ: 日常風景、ファンタジー、ミステリー、アブストラクト、ダーク、少女
作品: イラスト、CG、ウエブコミックス、
特別インタビュー: ダン・キム(Dan Kim)

ダン・キムさんは海外のウエブコミック界で今一番有名なコミック作家の一人です。西と東のテイストが交じり合った独特の作風やテーマ。 彼のサイトでは、日本語に訳されたコミックスも多数掲載されています。Akiba Angelsによって翻訳された、彼の代表作「Paper Eleven」を是非ご覧下さい。 この「Paper Eleven」はビジュアル要素が強く、最小のダイアログしか使われていません。その為、見る人によって、ストーリーは色々な解釈をすることができるでしょう。 この物語の裏に隠された哲学はとても興味深いものです。
[英語はこちら]
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Q1: キムさんのバックグラウンドについて教えてください。
A1: 僕の両親は韓国人で、僕はカナダのトロントで生まれました。現在23歳です。: )

今大学4年生で、数学とコンピューターサイエンスを専攻しています。 
今では、絵や漫画ばかり描いていないでもっと勉強のほうもしておけばよかったなぁなんて後悔しています。へへ。  とにかく、この世界は広くて可能性に満ちているので、将来は何かコンピューターと関係した、クリエイティブな仕事をしたいと思っています。  アート、または技術的な方向に行くかはわからないけど、両方の面で何らかの形で活動できればすばらしいですね。

現在、大学から約30分ほどの所に住んでいます。とても住みやすいカントリーハウスです。街に住む方が何かと便利なんだろうけど、 田舎暮らしのほうがどっちかというと好きだな。: )

Q2: キムさんが作品を創るにおいて、今まで最も影響を受けたクリエイター、またはアーティストを三人挙げてください。
A2: 弐瓶 勉Zdzislaw Beksinski、そして小島秀夫

弐瓶氏の、白黒のはっきりした、スケールを感じさせてくれる画法が大好きです。漫画として、とてもユニークな作品を描かれています。ナレーションを使い、最小限のダイアログを使うところは僕も大変参考にしています。

Beksinskiの作品は、ただ素晴らしいの一言です。 全く他に見たことの無い画法を目にするのは、ある意味恐怖でもあります。

小島氏の、ゲーム開発へのリサーチにかける取り組み、才能のある人々を集める力、ゲームへの理解力、ユーザーとの関わり、そしていつも周りを驚かすようなことをしてくれるところがすごいと思う。
これらが、ユーザーから大きく支持され、素晴らしい作品を世に生み出している理由だと思います。

ああ、そしてLovecraft、Blakeも大好きだよ。 : )

Q3: 尊敬している人を3人挙げてください。
A3: ソクラテスアインシュタイン、 そしてバットマン

Q4: KIMさんの作品はダークで心理的苦闘を扱ったテーマが多いですが、どこからそのようなインスピレーションやストーリーを考え出すのですか?
A4: そうだね、人間が一番トラウマや恐怖を感じる事、というものの一つに、「何かのコントロールを失う」ということがあると思うんだ。それが内側面、外側面と限ったことではないんだけど。 僕自身、コントロール、ということには敏感でね。例えば、周りの物が、僕の思うとおりに整頓されていないと落ち着かない、とかね。神経質なのかもしれないけど。 それで、いくつかの僕の漫画では、そういった特質を色々な角度から取り入れ、表現しているんだ。「Paper Eleven」では、マヤは自分の内面にある欲求をコントロールする為に苦闘している。「Nana's Everyday Life」では、Nana は完全に無力であり、弱い立場にいる。そして、周りの環境を変えるような行動は一切できない。「Kanami」では、 Kanami は最初無力ではあるけれど、ある程度環境をコントロールする力を身に付ける。しかし、最終的に自分の人生をコントロールできる力は無いと、色々な面から思い知る。これは、「依存」というテーマを扱ったストーリーなんだ。「Penny Tribute」では、どういった種類のコントロールが可能であり、許されるのか、というテーマをもっと明確に突き進めて行く予定なんだ。これは、主に「縦の関係」というテーマを扱ったストーリーとなる。

基本的に、コントロールとの苦闘(内側面、外側面、そして最終線)は、どんなものにも共通することだと思うんだ。そして、このテーマを漫画として取り上げるのは、なかなか興味深いことではあると思う。

僕の作品がダークだ、というのは、ただ単にそうなっちゃったんだ。これが僕の持ち味なんだ。いつもこんな感じで、あんまりそれは変わっていない。: )

Q5: KIMさんの作品の主人公はほぼ若い女の子または少女ですが、何かこだわりはあるのですか?宮崎駿の影響は受けているのですか?将来、男の子を主人公にした作品は創らないのですか?
A5: ええとね、理由は2つ。

一つ目。 宮崎氏の言うとおり、女の子が主人公であるストーリーは男の子が主人公のものより、「かっこいい」んだ。 男女にまつわるカルチャー的バイアスが関係していると思うんだけど、とても簡単なことだよ。例えばね、若い男の子、または少年が痛い思いをしたり、手がなくなったり、誰かを殺したり、クレイジーな冒険をしても、当たり前であって、哀れとは思わないでしょ?男の子は戦うものだし、皆の期待通りの行動をしているだけ。 それでいて、もしその男の子が苦痛(身体的、精神的)を訴えても、ただ「弱虫」扱いされちゃう。 その反対に、もしそれが少女だった場合、きっと読者の反応は全く違うものになると思う。か弱ければか弱いほど、遠慮深ければ深いほど、哀れなら哀れなほど、そのキャラクターは魅力を増すんだ。

結局は、期待通りの行動をするかしないかだよね。Cromartie High の説明を借りるとすると、そこには2つのグループがいる。一つ目のグループは、一匹の強いボスライオンを中心とした、数匹のライオンのグループ。2つ目は、一匹のうさぎと数匹のライオンのグループ。誰が一番凶悪だと思う?ボスライオン?それともうさぎ? 実は、うさぎなんだよ。 ボスライオンは、そのグループの中では一番強いかもしれないけど、結局ライオンの中でのボスでしょ? でもうさぎは、うさぎであるレベルを超えてライオンとつるんでいるんだ。ね?なんて手の付けられない凶悪なうさぎなんだ。

2つ目。ただ単に、女の子の方が可愛いし、女の子を描くほうが好きなんだ。 : )

Q6: あなたにとって、究極のアートとは何ですか?
A6: うーん・・・
僕の中では、人生に貢献するアートが究極だと思うな。
他人、コミュニティ、そして自分自身に貢献するアート。そういったものに貢献することで、一番価値のあるものになるし、意味のあるものになるし、ずっと残るものになると思う。 それをどうやってやるかは、人それぞれの意見に任せるよ。

Q7: 作品を創る上で何かゴールはありますか?
A7: 「Kanami 」と「Penny Tribute」を次の2年で仕上げたい。
あと、ビジュアル・ノベルにも挑戦してみたいな。 他は、もっとコラボレーション作品をやってみたい。短いストーリー用のイラストを描いたりね。

将来絶対にやりたくないのは、つまらない単純作業として、他の為に作品を描くのはいやだ。

あとは、風景を描くスキルも向上したい。人体描写、カメラワークとかもね。

Q8: 現在、一番ほしいものは何ですか?
A8: 高速よりも速いスペースシップ。
もしそれがだめなら、僕を朝起こしてくれる可愛いメイドさん。

Q9: たくさんのプロジェクトを抱え多忙なKIMさんですが、標準的な1日のスケジュールを教えてください。
A9: 朝8時にすでに学校には行っていて、大体夕方3時には帰ってくるよ。時間の許す限り、漫画を描いている。でも、どういう訳かいつも、テレビや4chanを見るほうに流れちゃうけど。
最近はお気に入りのアニメが放送されていないから、もっと漫画に集中できるんだけどね。今僕が見ているのは、 「うたわれるもの」、「ひぐらしのなく頃に」、あとは「ゼロの使い魔」だけだな。

Q10: 作品造りに使うツール、またはプログラムは何ですか?
A10: Painter IX、 Photoshop CS、そしてWacom Intuos 2 タブレット : )

Q11: 今まで創作した作品、それぞれ気に入っていると思いますが、あえて言うなら、どの作品に一番愛着を感じますか?そして、なぜですか?
A11: そうだね、「Paper Eleven」が僕の最高作品と言えるかな。 あと、「Nana's Everyday Life」を書くのが一番楽しかった。・・・でも、一番愛着を感じている作品は「Tomoyo42's Room」かな。 理由はというと、それが僕の初めて描いたオンラインコミックだし、何回殺しても死なないから。

あと、「Kanami 」は最終的には「Paper Eleven」より人気の高い作品になるかもしれない。 理解しやすい内容だからね。

Q12: 今後参加予定のショーやコンベンションがあったら教えてください。
A12: 来年のOtakonと、Genconかな。今の予定はそれだけ。: )

Q13: 今あるプロジェクトで、一番皆に知ってほしいものは何ですか?
A13:「Kanami」と「Penny Tribute」のアップデートをもっと機敏にやりたいね。 これらの作品に今一番力を入れているかな。もっとアップデートしていくので、楽しみにしていてね : )

Q14: 今この瞬間、行ってみたい国を3つ挙げてください。
A14: イタリア、フランス、日本。 レストラン・ツアーに行きたいな。 そして、日本では温泉ツアーに行きたい・・・。

Q15: 作品作り以外の趣味を教えてください。
A15: ピアノを弾くこと、テコンドー、そしてゲームすることかな。 (スポーツゲーム以外のね) 読書、レストランに行くこと、映画を見ること、アニメを見ること、4chanを読むこと、そしてThe Daily Show と The Colbert Reportを見たりも。

Q16: 好きな動物は?
A16: あんまり動物は好きじゃないけど・・・多分、イルカやアリクイとか、そんなの?あ、あと蛾は嫌い。

Q17: KIMさんのファンに向けてメッセージをお願いします。
A17: 僕の作品を読んでくれてありがとう!
アップデートをたくさんして、良い作品を創っていくことを誓うよ!

Q18: 日本のファン、読者、クリエイターへのメッセージをお願いします。
A18: もっと協力していこうよ!
東と西のコラボレーション作品はとても可能性のあるものだと思ってる。 協力して、西または東のクリエイター独自では創れないようなコラボ作品を一緒に創ってみたいな。

Q19: 日本からのお仕事は受け付けていますか?
A19: もちろん。地理的なバリアや言葉の壁は関係の無い時代だよ : )

どうもありがとうございました!これからも作品作りをがんばって下さい。


ウエブコミックス

Paper Eleven (日本語版)
[フルバージョンを読む]

Kanami(日本語版)

[フルバージョンを読む]


[KIM氏の他の漫画を読む]
[KIM氏の連載マンガ(JASTUSA)]

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