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オタクの聖地・秋葉原の歴史

1950年代
  第二次世界大戦後、神田に多く存在していた闇市。そこで売られていた真空管ラジオや、電子部品の店が秋葉原の駅近辺に集まり、そこから秋葉原の電気街のイメージがスタートしている。

1960年代
 秋葉原は家電の街として大きく発展を遂げていた。冷蔵庫や洗濯機、さらに白黒テレビなどが販売され、秋葉原の店ではどこででも目にする商品だった。当時は日本の高度経済成長期だったため、所得の多い家庭は秋葉原でシロモノ家電を買うことが「裕福の証明」でもあった時代。

1970年代
 シロモノ家電が一般的なものとなり、各家庭にゆとりができてくると、娯楽のための商品が数多く販売されるようになった。ラジオやテレビといった実用的なものではなく、カセットデッキ、スピーカーなど、趣味趣向にまつわる商品が店頭に並び始める。当時はスピーカーがモノラルからステレオに変わる時代だったため、その影響もあってか商品はたくさんリリースされていた。一方で、個人で扱えるパソコンがリリースし始めた年でもあり、1976年にNECが発売した『TK-80』はワンボードコンピューターとして驚異的なヒットを飛ばした。当時は「パソコン」ではなく「マイコン」と呼ばれ、秋葉原のショップに群がる理系学生や電子工学系の社会人のことを「マイコン族」と呼んだ。しかし当時は販売価格が高く(TK-80は約9万円、現在の物価でいえば25万円ほど)気軽に購入できるものではなかった。そのため店頭のデモ機にプログラムを打ち込むユーザーが現れ、その人たちを「マイコン族」の対義語として皮肉って「ナイコン族(マイコンを持ってない意味)」と呼んだ。

http://www.ipsj.or.jp/katsudou/museum/computer/4000.html
↑TK-80についてはコチラ(日本語ページ)

1980年代
 シロモノ家電、オーディオ機器の販売も一段落して、パソコンが現れ始める。NECから1979年に『PC-8001』が発売され、1981年には富士通の『FM-8』や、三菱の『MULTI 16』がリリースされる。当然、秋葉原の店頭ではこれらの商品が販売され、秋葉原ラジオ会館(ラジ館)には、日本電気、富士通、東芝、日立製作所、三菱電機といったパソコンメーカーのショールームが存在した。ただし現在はショールームはなく、「パーソナルコンピューター発祥の地」と書かれたプレートが残されている。1982年には、オーディオ業界でコンパクトディスク(CD)が発表され、音楽ソースの主流はレコードからCDにシフトされ、CDプレーヤーが数多くリリースされた。

※(最近のラジ館は店舗の入れ替わりが多いのでプレートがあるかどうかわかりません)

1990年代
 パソコンが普及し、秋葉原は「家電」、「パソコン」、「オーディオ機器」の3つが主力となる。1990年代初頭といえば『Windows3.1』が登場し、Appleの『System7.0』が主流だった時代。秋葉原の店頭にも当然並んでいたが、日本独自の規格であるパソコンが主流だった時代でもある。それが、NECのPC-9801シリーズや上位互換のPC-9821シリーズだ。これらは「98(キューハチ)」と呼ばれ、PC-9801シリーズは『MS-DOS』がメインOSで、PC-9821シリーズは『Windows 3.1』がメインOSだった。この頃から、PCゲームに「エロ」の要素が含まれたゲームが一般的に流通し始める。チャンピオンソフト(現在のアリスソフト)や、光栄マイコンシステム(現在のコーエー)、エニックス(現在のスクウェア・エニックス)などが、それらのソフトを制作していた。98ユーザーは、秋葉原のショップや通販で美少女ゲーム(エロゲー)を購入し、そのコピーを友達に配るといったことも行なわれ、学生の間ではカジュアルコピーが平然と行なわれていた。
 1990年代中期から後期にかけては、「マルチメディア」という言葉が登場し、「パソコン通信」や「テレビパソコン」などのパソコンの枠を越えた製品にも注目が集まり始める。これにより秋葉原のショップは拡大を続け、大型店舗が多くなる一方で、ゲーム産業が拡大したことで専門ショップが登場し始める。

2000年代
 ゲーム産業の利益が順調に上がっていくなかで、エロゲーも一般に認知されはじめ、エロゲー産業も急速に成長する。それに伴い秋葉原のショップでは、パソコンソフト販売コーナーにエロゲー専門のコーナーを設置したり、エロゲーだけを扱うショップが現れたりと、ショップの転換期が訪れる。「オタク産業」という言葉は、秋葉原のショップの転換期とともに出現した言葉で、ゲーム、アニメ、コミック、エロゲーなどを統合した産業という意味合いになった。現在の「オタク産業」には、PCのハードウェアなども含まれるため、秋葉原のショップの80%近くはオタク産業に関わっているショップといえる。

2005年のオタク産業は?
 野村総研の発表資料によれば、オタク産業の年間の経済効果は2900億円近いといわれ、なかでもアニメ、アイドル、ゲーム、コミックの4つのジャンルにおける経済効果は2580億円というリサーチが発表されている。
http://www.nri.co.jp/news/2004/040824.html
 これがすべて秋葉原から生み出されているワケではないが、トレンドの中心としてつねに最先端を走っている場所は、間違いなく秋葉原といえるだろう。また、「コミックマーケット」、「ワンターフェスティバル」など、主要なオタク系イベントに関しては東京で開催されることがほとんど。最近では、テレビメディアがオタク産業を注目し、特別番組やニュースの1コーナーとして秋葉原の登場が目立つ。これは経済効果として、決して無視できないことの現れでもある。ただし、メディアが取り上げる情報に対してその報道を鵜呑みにすることは危険である。情報はつねに進化しているため、取材している時期と放映する時期にはズレがあり、秋葉原という特殊な環境下では、1日にして情報が古くなる可能性が高い。これを補うために活躍しているのが、インターネットに代表されるネットメディアだ。検索エンジンを使えば、最新の情報がいつでも手に入る。ショップへの商品入荷情報や、販売価格、さらには在庫情報までもがカンタンにわかるのだ。日本語が読めなければ意味はないが、アメリカ人でも秋葉原の情報を得ることはできる。ただし有象無象にある各情報を、苦労しながら翻訳してまで得る必要はない。そのためのサイトがこのAKIBA ANGELS(http://www.akibaangels.com)だからだ。
 オタク産業の基礎ともいえる、アニメ産業は低迷している感がある。ただしこれは一時期の絶頂期に比べてという意味だ。その代わり「メディアミックス」に注目が集まりつつある。現在の日本のアニメ産業では、雑誌、アニメ、ゲーム、グッズなどのコラボレーション企画がほとんどだ。最近のオタク層を含めた視聴者は、アニメーションのクオリティーに厳しく、クオリティーを上げるためには、アニメーション制作に莫大な費用をかけなければならない。その費用の回収をDVD化だけでは達成できないのが実情で、二次使用料としてのフィギュア販売やグッズ販売など、キャラクター商品の販売も含めて利益を上げなければならない構造になってしまっている。つまり、今から注目すべき物はアニメだけにとらわれず、その二次的な商品に注目するといいだろう。それらを購入したいなら、トレンドを読む力が必要になる。つまりこのサイトを訪れることが重要なカギとなるだろう。

(Text By: 山葉虎吉)
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